コロナ禍も一旦落ち着いて、今年のゴールデンウィークはどこも人出がすごいことになりそう。
ニュースでは「宿がとれない」「とれても凄く高い」なんて話題が上がるほどなので、あてなくふらりと宿泊旅にでも出かけようものなら野宿になっちゃうかも…
なんて心配をして、じゃあ皆より早く行っちゃえばいいんだ。と開き直った私は、日帰りで非日常が味わえる離島旅として、行き先に「小豆島」を選んだのです。
そんな中、旅の身支度をしていると「僕も行こうかなー」なんて、末っ子がつぶやくものだから…
ということで、3月に行った初めての親子旅からひと月あけて、意外と短いスパンで実現したのが、今回の「ツールド×親子旅 小豆島編」です。
ということで、いつもどおりダイジェストからどうぞ!!
…で、今回の行程は以下のとおりです。
小豆島の東端にある「福田港」をスタート&ゴールとして、「道の駅 小豆島オリーブ公園」で折り返し往復する約35kmの道のり。
とても旅と呼べるような距離じゃないですが、ワケあって親子旅ならではの観光に軸を置いたスタイルとなりました。
それでは旅の始まり始まりー♪
小豆島フェリーに乗船、姫路~福田航路に思うこと…
自身としての小豆島はもう何度目だろうか…というほどには、何度も来ている場所。私のルートは決まって「姫路港~福田港」の航路です。
本州と小豆島を約100分で結ぶスピード感と、片道約1,700円というお手軽さは、他の航路よりも随分お得感があって使い勝手がよろしい。
この日は朝一番の便に乗船するため、自家用車に親子2台のバイクを積んで、余裕をもって出発したのですが…
がーーん!!
なんと、7:15発の一便に載せてもらえない!?というまさかの事態が発生。
え、チケットもきちんと買いましたよ。乗船人数にもかなり余裕があるように見受けられるんですが…
というのは、この看板の表記。具体的に言うと「四輪車の載せこみが始まったら、もう自転車は入れないよ」ということ。それはチケットを買っていたとしても、です。
所定の窓口に並んでチケットを購入。その足でそのまま乗船口に行ったのですが、誘導員に止められて「次の便に乗ってくださいねー」って。
しかし次の便って2時間30分後ですよ!?さらっとおっしゃいますが、その案内はどうなの。
ちなみに、乗船手続きをするターミナルでもそんなアナウンスなかったし。そもそもチケット購入方法も、乗船の種類や優先順位を問わずただダラダラ順番に並ばせているだけだし…こちらのオペレーションもどうかと思うけどなぁ。
で、ブツブツ言ってる私たち親子と同じように、チケットを購入して意気揚々と待っていたローディーの方々も同様に乗れず。
この港のがっかりムードは他ではなかなか見られないもので、ある意味忘れられない思い出になりました。
小豆島フェリーは…いや、この姫路~福田航路はあまりサイクルツーリストを大切にしていない様子。なんとも、もったいない。
ちなみに、輪行袋は念のためにもってきていたんですよ。乗船の条件を先にわかるようにアナウンスしてくれていたら輪行袋に入れて一便に乗船できたんですけどね。港の人、そういうのも教えてくれなかったし…
ということで、二便に乗れないとかいうまさかのオチがないよう、輪行体制をとって2時間30分後(!)になる9:45発の二便に乗り込みました。当然、自転車分の料金は払い戻しです。
ちなみに今回、@rinkoyaさんの「超軽量輪行袋」を初投入。これはとてもいいものですよ!興味のある方はぜひお問い合わせを♪
ひとり旅なら、乗船できないというトラブルも楽しめるんですが、親子旅で子ども連れとなると、やはり残念な思いの方が強く出ちゃいますね。
そんな思いを乗せて、小豆島フェリーは海を渡っていきます。
姫路からの玄関口、福田エリアを巡る
福田港についたのは11時30分ごろ。一便に乗れていたら8時55分着だったのに…うーん。
いつまでも「でも、もし」を意識していたら旅が楽しくなくなるので、ここは開き直るしかないですね。ちょうどお昼前でもあるし、おいしいものを食べてからスタートと行きますか!
小豆島の福田港は、映画「八日目の蝉」のラストシーンのロケ地になった場所らしいです。
それもあってか、風情あるとてもきれいな設備になっています。姫路港とはまた趣が違って面白い。
今回の装備は、和歌山旅から愛用しているアクションカメラ「DJI ACTION2」とフロントバッグに忍ばせた小型ドローン「DJI MINI2」、そして@kiicapsさんにオーダーして試作いただいた「布製バーテープ」。(右のみ)
このバーテープ、結構しっくりくるんですよ。シリコン製とちがって伸びない素材んですが、布地独特の柔らかさと握り心地、なにより好きな色柄でつくっていただけるので、ライドのテンションがアップします。
まずは「おなか減ったなあ」ということで、港の食堂に入ろうかと相談。
父親的にはこういった現地の大衆食堂が大好物。子どもも「ここええやん」というものの、庶民的な内装を見て少し躊躇した様子で「もうちょっと探してみよう」ということに。(笑)
街のファミレスのイメージとのギャップにとまどったんだろうけど、体験としてこういうお店での食事もさせてやりたいなあ。
GW初日、この日は見事な晴れ模様。気温も高く、油断すると熱中症にもなりそうな気配。
けれど景色はとてもよく最高のロケーション!何気に空を見上げると、虹の円環「ハロ」がくっきりと見えているじゃないですか。
子どもにとってはこのハロも生まれて初めての体験。「すげー!!」って感動してました。うんうん、そうやって自然から多くを学んでいってくれたまえ!
特に意識はしていなかったけれど、景色のいい場所で最初の休憩をしたのが「福田海岸」
ちょうど道路脇に休憩所が設けてあり、岬の上から海岸線を見下ろすことができます。
あまりの暑さだったのでウェアを1枚脱いで、涼みながら休憩。
岬の景色を見ながら「そういえば、ドローンもってきてたよね」ということで、ここで空撮にチャレンジです。
個人的には何度も走っていて、それなりに綺麗な場所という認識でいたけれど、空撮という見たことのない視線で眺めてみて、改めてこんなに美しい場所だったんだ!!と気づかされます。
小さなエンジェルロード「南風台、希望の道」
小豆島の海岸沿いは、岬ごとのアップダウンが基本。
ペース配分を考えないと早めに脚が売り切れたりしちゃうので、ゆっくりマイペースが大切です。
で、下った先には小さな集落があって。なんとなく島の生活が垣間見えます。
個人的にはこういった地酒の銘柄看板に弱かったり。
「川鶴」気になるー!と調べたら、香川県は観音寺市のお酒のようですね。でもさすがに日帰りライドでお酒を飲むわけにはいきません。
そんなアップダウンを繰り返しながらたどりついたのがここ「南風台、希望の道」。
毎回通るたびに、素敵な見晴らしに心奪われます。
きっと岬では一番高い場所にあるのかな。とにかく眺望がいい、というのが魅力の一つ。
そしてもう一つの魅力は、潮の満ち引きで海中に道が現れる、という自然現象。
この日、船への乗船が遅れたことで思わぬラッキーが生まれていたんです。
なんと干潮時間ドンピシャ。幻の道が現れています!!!
この光景を初めて見ることができるなんて、なんて素晴らしい!!
「ここってエンジェルロードよりもきれいやん!」と、子どももテンションが上がります。
エンジェルロード行ったこともないクセに言うてますが、何かで見たことがあるんでしょうね。
けれど、子どもの言う通り観光地化されているでもなく、人もまばらで自然のままを感じられるこの場所の方が私的にも好みです。
というわけで、しっかりとドローン空撮を挟む私たち。ここの景色も素晴らしい!
潮はゆっくり引くけれど、自泳がむずかしく逃げ遅れるモノ(?)たちもいます。
クラゲさん、満潮時にはきっとよみがえるのでしょう。がんばれ!(笑)
アナゴ丼の「梅本水産」、または「食事処うめもと」
いよいよお昼ご飯!!ということで、実は私がひそかに狙って訪れたのがここ。
やはり何度も通っている道で、いつも見かけるこの食堂は「梅本水産」さん。
今まで何度も前を通りながらも意識していなかったんですが、私の信奉するTV番組「出川哲朗の充電させてもらえませんか」で、出川さんと片岡愛之助さんがここで食事をとっておられたのです!!
なので、絶対に入ってみたい!というのがあって、この旅でめでたくチェックインできた。というわけ。
なんだかんだで、ここに着いたのが14時。閉店時間も14時。お店に閉店の看板が出された直後だったんですが「アナゴ丼ならいけるよー」という店主の優しいお言葉。ありがとうございます!
そして、待望のアナゴ丼が登場!!嬉しいことに小豆島名物のそうめんまでついています。
子どもはご当地のものが食べたい、って言っていたのでここでもうコンプリート♪
甘くて香ばしいアナゴ丼とコシのあるおそうめん、美味しく頂きました。
出川さんのサイン、そして充電旅の写真とシール。横にいるのが愛之助さんというのも凄い…
そして、自転車乗りとして感動したのが…ユキヤ!あなたも来ていたんですか!!
日本の誇るロードレース選手「新城幸也」さん。まさか私の席の真横だなんて、嬉しいラッキーです。
「醤(ひしお)の郷」で醤油づくし
いくつもの岬を越えて、福田エリアを抜けると「苗羽(のうま)」エリアへ入ります。
ここからは広い平地エリア。港もあるので製造&流通で必然的に産業が栄えるという仕組み。
小豆島にはオリーブのイメージを持たれる方も多いのですが、実は全国有数の醤油の産地でもあるんです。
この苗羽一帯は、多くの醤油蔵が並ぶことから「醤(ひしお)の郷」と呼ばれています。
昔ながらの蔵は文化財にも指定されていたりと伝統のある街並みになっているんですね。
一方で現代でも全国に醤油を出荷しているわけですから、近代化された工場も併設されています。
とにもかくにもこの一帯、醤油と麹のいい香りが漂っていてたまらないんです。
みんな知ってる「マルキン醤油」。日本で一番いいんですってよ!
マルキン醤油の工場一帯は、お土産屋や博物館が併設されていてひとつの観光エリアになっています。
外すわけにはいかないご当地の「醤油ソフト」、そして「きき醤油」。いままで意識してなかったけれど醤油にもいろんな風味があるんですね。
一方こちらは「マルキン醤油記念館」。醤油蔵の歴史の勉強とともに醤油絞りの体験もできました。
麹を絞って醤油を抽出するというのはこういうことだったんですね。
そうそう、この記念館入場すると「マルキン醤油デラックス」の小瓶が付いてきてお得ですよ。
みんな知ってるヤマサ醤油もココ。このエリアをポタリングするだけでも十分楽しい。
一人旅では、こういう施設があっても休憩はするものの通り過ぎることが多いので、今回みたいにゆっくり腰を据えて観光するのは私にも珍しい体験です。
そんなこんなで、醤の郷では親子そろっての社会科見学の時間として過ごすことができました。
風景はまさに地中海「小豆島オリーブ公園」にて
陽が長い季節になっていきてますが、16時を過ぎるとほんのり夕方の空気を感じる時間になってきました。
帰りのフェリーもあるので時間を逆算すると、次の立ち寄りがラストになりそう。
目指すのは「道の駅 小豆島オリーブ公園」です。
フラットな海岸線を1kmほど走るだけなのですぐについちゃうはずですが、そこで変わった施設を発見!
「西簡易郵便局」。地方でたまに見かける簡易郵便局ですが、よく見るとタイヤが付いている!?まさか自走式の郵便局なのか…、と真偽は謎に包まれたままです。
どーーん!!風車だーー!!
これを見に来た♪
ココは「道の駅 小豆島オリーブ公園」。ギリシャ式の風車はこの島のランドマークのひとつ。
実写版「魔女の宅急便」のロケ地になったことで、すっかり人気観光地です。
無料貸し出しのほうきにまたがって、空を飛んでいる写真をインスタにアップするのが観光客の流儀。
そんな人たちを横目に、旅人親子はドローン空撮で上空からの風景を楽しみます。
うーん、ほんとに地中海だ!!(行ったことないけど)
風車ばかりが注目されがちですが、ここはオリーブの畑(?)にもなっています。
規則正しく植えられた数々のオリーブは、ここの風景の立役者ですね。
さりげなく、オリーブ色したポスト。この色だけでヨーロッパ感がでるのもスゴイ。
公園内にある「欧風どこでもドア」。ちょっとしたトリック写真的にも楽しめます。
公園内の建造物たち。そのどれもがロケーションも含めてしっかり作りこまれています。
これは道の駅クオリティじゃないぞ…。と嬉しい声をあげながら公園内を散策するのがとても楽しい。
最後のショットは、公園のすぐ下にある「オリーブビーチ」にて。
東向きのビーチなので夕焼けは見えないものの、うっすら暮れていく空が印象的でした。
とか言って、陽が沈むと岬の道は危ないぞ!ということで、港へ急ぐ私たち。
小豆島フェリーにて姫路へ帰港
陽が沈み切るまえ、18時過ぎには福田港へ到着。フェリーは最終となる19:15便。
行きのトラブルもあるので、一応輪行の体制で準備を整えます。
なるほど、福田港は夕暮れからがいい感じなんだ。と思える灯篭型の照明がとても素敵。
正午ごろから走り出して18時に港だから、ライド時間は大体4時間。距離も35km超とそんなに旅らしい旅ではなかったように思うけれど、なんだかたくさんを見て回った印象。
親子旅ということで、走ることより見たり体験したりする方に重きを置いたので、学びや気づきは今まで以上にあったのだと思います。こういう旅もいいものだ!
帰りのフェリーでまたも愕然とする出来事が…
え、夕方便なのに船内の食堂施設閉めてるの??
ライド終わりの夕食時、おなかペコペコなのに100分の乗船中におなかを満たすことができないなんて…これは由々しき事態だ!
ということで、買っておいたお土産のせんべいに手を出す私たちでした。(笑)
復路のフェリー船内は静かなもの。GW初日の夜に本州側へ向かう人って結構すくないんですね。
行きの朝イチの混雑&トラブルはなんだったんだ…と思うほどに。
ということで、21時10分、無事姫路港に到着してゴール!!
港の駐車場にとめていた車にロードバイク2台を突っ込んで、高速道路で大阪へ帰る親子なのでした。
上にも書いたけれど、今回のライドは「旅」と呼べるほどには距離も時間も走っていませんが、限られたエリアをじっくり見て回るという面白さがありました。
絶景の自然現象や社会科見学、ご当地の味までも、わずか1/4周程度ですが、体験と満足感にあふれたライドになりましたとさ。
やはり親子旅もいいものですね♪
めでたし、めでたし。
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