毎年3月の恒例行事になった「サイクルモードライド大阪」に今年も行ってきました。
訪れたのは3月2日の土曜日。午前中に用事があったので今回は午後からの半日コースです。
※過去のサイクルモードの記事はこちらから
□ サイクルモードライド大阪2023
□ サイクルモードライド大阪2022
今年はタイヤメーカーの「GOOD YEAR」がメインスポンサーなのかな?
いつにもまして存在感のあるサブゲート。
第1回のサイクルモードからかれこれ10年が経つわけですが、当初の込み具合から考えるとだいぶん来場者の数は落ち着いてきたところ。
スポーツバイクブームが去ってE-BIKEに切り替わる境目な感じがします。
ということで、老舗スポーツバイクメーカーのテントは数えるほど。
今回目立ったのはアジア圏を中心とした新鋭のメーカー。特にE-BIKEと電動キックボードの出店が多かった印象ですね。
スポーツバイク編
そんな私の目的は「旅バイク」。
最初に目を付けたのはワンバイエスこと「東京サンエス」さんのブース。
ワンバイエスのフレームラインナップ「JFF(ジャパニーズ・フィット・フレーム)」は毎回試乗してしまいますが、ホントに「超ちょうどいい」感があって大好きなんです。
次の旅バイクはJFFのフレーム買いだ!!と心に決めている私。
中1になる息子と一緒に行ったんですが、彼は昨年に同じくJFFフレームにまたがりながら、「フレアハンドル」の快適性が忘れられなかったらしく、彼の一番の試乗希望もやはりワンバイエスなのでした。
うーん。血は争えない…笑
じゃあ、Tバーハンドルのツーリングバイクはどうなんだと、ワンバイエスでさらに別車種をお試し。
スリックよりのサイドブロックのタイヤの乗り心地と安定性は◎、サスペンションの快適性にも惹かれますが姿勢的にお尻に体重が来ちゃうので、ロングには向かないかもしれない。
でも最近ツーリングバイクにも見られるドロッパーシートポストはなかなかいいですね~。
E-BIKE編
子どもが「電動ロードに乗りたい」というもので、E-BIKEのメジャーブランド「BESV」のブースへ。
決して軽くない車重と、アシストが24㎞/h制限となれば、ロードのメリットはないなぁ。
と、かねてから思いながら、毎年の試乗であまり進化が見られないこのジャンルは私的にパス。
せっかくだからフルサスのMTBならどうなんだろう、と私はこちらをチョイス。
結果は、、、重すぎて走らない!?
ブースのお兄さんも「新型なんです」と紹介しつつ「バッテリーモードはHIGHじゃないと走らないと思います」と言っちゃうところもある意味すがすがしい。(笑)
E-BIKEとスポーツバイクの境目って本当に難しいなあ、と感じます。
ミニベロ(小径車)編
「折り畳みロードがあるから乗ってみよう」と子どもがいうので、今度は「CARACLE(カラクル)」のブースへ。
ホントだ、確かにある。このデザインの尖り方が素晴らしい。
折りたたむために途中でちょん切られたドロップハンドル。これは怖くて下ハンに手が伸ばせない…、シートチューブがなくてシートポストでフレームを支える構造で剛性は大丈夫なのか…さらにリアには樹脂製サスペンションを装備という欲張り方。
CARACLEってもっとファンシーなメーカーという思い込みがあったので、このチャレンジングなモデルにはいい意味で想像を裏切られます。
私はこちらのフルカーボンモデルをチョイス。
ガッチガチの剛性ですが、なぜかまろやかかつ軽やかな乗り心地。リアサスのお仕事のおかげなのかな。
ミニベロはまだまだ伸びしろ(遊びしろ)があるジャンルなのかもしれませんね。
カーゴバイク編
今回ブースをめぐっていて、一番目についたのがこのバイク。「STREEK(ストリーク)」。
前2輪+後輪1輪の3輪カーゴバイクです。
値段を見てびっくり!価格帯「70万円~90万円」です。ハイエンドロードに勝るとも劣らない強気な値段設定…
おお!モノショックのダブルウィッシュボーンサスペンションだ!!
田宮RCバギーで育った私の脳裏に「ホットショット」や「ブーメラン」がよみがえる!!
…でもこれ自転車ですよね。
この日唯一、試乗に順番待ちをしたバイクなんですが、どうですコレ。すごいでしょう。
ブースの方に聞くと、車重で40~50㎏くらい。もちろん電動バイクですがバッテリーは「HIGH」推奨(お前もかーい!)、で乗鞍の上りはなんと畳平まで行けちゃったという実力派?バイクのようです。
このカーゴで旅に出ようとは思いませんが、とにかく乗ってみたくなりますね。
個人的にはワンちゃんを積めるというのがとても魅力的。このインパクトも試乗の決め手となってます。
で、肝心の乗り心地&操作性ですが…「今まで乗ってきた自転車で、もっともテクニックを要求される」ものでした。
3輪バイクは安定してるんだろうな、と思っていましたが、コケます。(笑)
ハンドリングと荷重移動が難しいのと、あとカーブは道幅と角度によっては切り返しをしないといけない。細い路地ではバック必至、というなんともクセの強い。それでいてとても魅力的に映るバイクなのでした。
自転車の新しい世界が見られたので、これはこれで乗っておいてよかったです。
あとは物販エリアや観光エリアを回って、ノベルティーをゲットしたりコーヒー豆をひいたりして?楽しんできました。
サイクルモードのまとめ
サイクルモードの面白いところは、まさに「モード」というだけあって、現在の自転車業界の潮流や流行が会場の様子から見て取れるところにあります。
年を追うごとに、世の中の流行はスポーツバイクからバッテリーとモーターをインストールしたマルチパーパスバイクに移っているなあ、と実感しました。
今、スポーツバイク業界は完成車もフレームもコンポも、アホみたいに高騰・高額化している背景もあって、完全にニッチでクローズなマーケットになってしまいました。
これから自転車始める人は、高額なスポーツバイクよりずっとリーズナブルで生活を豊かにしてくれるマルチパーパスバイクを手に入れて楽しむんでしょうね。
自分は、カーボンロード完成車が15万程度で変えた時代(それでも十分高いけれど)にロードバイクを手に入れて、自転車スポーツを楽しみながら活用の幅を広げて、今では自転車旅を楽しむまでになりました。
けれど前述のとおり、価格高騰とオーバースペックで敷居が上がったことでこれからスポーツバイクの世界に入ってくる人は以前よりずっと少なくなっちゃうんでしょうね。
最後、コラム的になっちゃいましたが、ロードバイク乗りとしては現在を悲観的に感じてしまうサイクルモードでもありました。
来年はどうなっているんでしょうね。
おしまい。
コメント