SHIMANO RX8(SH-800) レビュー【旅人の足元事情】

アイテム&メンテナンス

久しぶりのアイテムレビュー。今回のお題は【ビンディングシューズ】です。

結論から書くと【SHIMANO RX8(SH-RX800)】と【SHIMANO PD-ES600】を導入したら最高の結果が生まれてしまった!というお話です。

これが今まで旅を支えてくれた足元たち。左から【SIDI GENIUS7】【SHIMANO MT3】【GIANT FULXX】。

私のライドスタイルは、主に「自転車旅」と「トレーニングライド」の2通りに分かれるのですが、前者は輪行やご当地観光を挟むので必然的に歩行がしやすい【SPDペダル&MTBシューズ】に、後者は主に近隣の山でのスポーツ走行として、ペダリングしやすい【TIME XPRESSOペダル&ロードシューズ】になります。

そのため、ライドのたびにペダルを付け替える手間が生じるんですよね。これが微妙にストレスに。

旅とトレーニングの比率は五分五分なので結構ペダルの交換頻度が高いんですが、最近では軽くてロード寄りのSPDシューズ&ペダルが出てきているようなので、思い切ってSPDに統合していくか…と思ったのが発端。

もともと「旅ライド」の足元には満足していて、片面フラットSPD【PD-A530】とシューズ【MT3】の組み合わせでライド&ハイクは完璧にして十分。でもトレーニング目的になると、足元の重さやソールの柔らかさがデメリットになってくる。だったらSPDシューズで「軽くて硬い」モデルがあれば、ペダル交換なしに私のライドニーズはすべて満たされるじゃないか!

そこで選ばれたのが【SHIMANO RX8(SH-800)】くんでした。カタログ重量265g(片足)でソール剛性は「10」と上から2番目の硬さ。「グラベルツーリング用」として唯一ラインナップされているシューズです。おそらくSHIMANO以外のメーカーを入れても【SPDシューズ史上、最軽量】なのではないでしょうか。

ちなみに左の【MT3】はソール剛性4。手にもってしなるくらいの硬さでしっかり歩きやすいモデル。
右の【FLUXX】は剛性指数はないものの、手では曲げられないほどの硬さはある。けれどシューズが重いのと成型が「ベタ足」型でペダリングがしにくい。

対して【RX8】は、誤解を恐れずに言うと「ロード用軽量シューズをSPD仕様にしたもの」で、ソール硬さも成型もロード用のそれ。うれしいポイントは「土踏まず部分」の高さを調整できるインソールであること。ちなみに赤が「HIGH」で黄色が「LOW」。私には赤がぴったりフィットです。これでベタ足ともおさらば!

ついでに…といっても高い買い物ですが、SPDに統一するならペダルも軽量なものに新調しよう。ということで、【SHIMANO PD-ES600】を思い切って導入。

ロード用に造られたSPDペダルということで、ミニマム&シャープなデザインとカタログ重量279g(片方約140g)という軽さが魅力です。

取り付けたらこんな感じ。精密に測ったわけではありませんが、スタックハイトやQファクターは今までのロード装備【XPRESSO10+GENIUS7】と変わりありません。うん、これはうれしい!

ちなみに重量比較ですが、クリート込みでRX8(310g)+ES600(140g)=【片足450g

今までのロード装備、GENIUS7(364g)+XPRESSO10(100g!!)=【片足464g

今までの旅装備、MT3(396g)+A530(190g)=【片足586g

!?!?…

ということは、【RX8+ES600】で、剛性&重量ともに過去最高の数値を記録しちゃいました。なんて嬉しい結果なんでしょう!

この装備で実際に数回ライドに行ってきたのですが、私の装備史上「ロードシューズとして最高」なのと「ある程度のハイクもできてしまう」ということで、冒頭の問題が一気に解決し、体感性能もアップデートされたのでした。

ちなみに、よく「SPD-SL(ロード用クリート)は、面で踏むので剛性が高い」、対して「SPD(MTB用クリート)は、点で接しているので剛性が低い」なんて言われますが、これが大きな誤解だということもわかりました。

これが言われる原因はひとえに「ソール硬さ」の問題ですね。相対的にMTB用シューズはハイクをするためにソールが柔らかくできている…なんならゴムを使用している…ので、結果としてSPD=剛性が低い。と言われるのでしょう。

このソール剛性「10」のRX8くんは、私の中では【XPRESSO10+GENIUS7】と同等以上のペダリング剛性がありますので、ライドもハイクもSPDペダル一本で楽しみたい方には本当におススメ。

【SHIMANO RX8(SH-800)】シューズと【SHIMANO PD-ES600】ペダルは、ミドルグレードのロード用足元コンポを上回る、確かな体感性能と満足感がありますよ!!

…というお話でした。

めでたし、めでたし。

コメント